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大竹野正典追悼公演
【第一夜】
『サラサーテの盤』 作・演出…大竹野正典
(精華演劇祭2010 SPRING/SUMMER参加)
日時…2010年
8月27日(金) PM7:30 28日(土) PM2:00
PM4:30 ビデオ上映「海のホタル」(2006.精華小劇場)
PM7:00
29日(日) PM1:00 ビデオ上映「ドアの向こうの薔薇」(1996.扇町ミュージアムスクエア)
PM3:30
会場…精華小劇場
料金…前売券2500円 当日精算券2500円 当日券2800円 中高生券1500円
※ビデオ鑑賞料は一般1000円 中高生500円
キャスト…戎屋海老・秋月雁・石川真士・九谷保元・栗山勲・モリタフトシ・えび
小栗一紅・林加奈子・藤井美保・藍田マリン・後藤小寿枝・大竹野春生 スタッフ…舞台監督 谷本 誠
照 明 林 鈴美
音 響 大西博樹
制 作 大竹野正典追悼企画室 室長 塚本 修・くじら企画
【第二夜】
『密会』 作・演出…大竹野正典
日時…2010年10月29日~31日
会場…ウィングフィールド
キャスト…秋月雁・戎屋海老・石川真士・九谷保元・栗山勲・モリタフトシ
池上和美・藍田マリン・後藤小寿枝 【第三夜】
『山の声』 作・演出…大竹野正典
日時…2011年1月21日~23日
会場…in→dependent theatre 2nd
キャスト…戎屋海老・村尾オサム
***********************************
プロジェクト始動からここまで、長かったぁ。
それだけ、難しいことをしようとしているということ。
紆余曲折を繰り返しましたが、上記3作品にラインナップが決定しました。
最終的に判断の胆となったのは
【作・演出 大竹野正典の公演を打つ】
もちろん、限りなくそういえる舞台を目指す、であるけれど。
結果的に全く作風の異なる作品群が並びました。
第三夜の『山の声』は2009年のOMS戯曲大賞に輝いた栄えある作品。
第二夜の『密会』は、大竹野作品の主軸といってもよいであろう、実際の事件を題材とした作品。
そして第一夜『サラサーテの盤』
――――― カラン コロ カラカラカラ ―――――
不思議なト書きで始まるこの台本は、
例えば、犯罪を題材にした作品群ほどインパクトの強い作品ではないけれど、 大竹野さんがくじら企画の前身「犬の事務所」時代、随筆演劇と名付け、 もっとも愛着する芝居だと公言していた名作です。 私もまた、この本がものすごーく好きで。
上演時のパンフレットの言葉そのままに説明すれば、
内田百閒さんの短編小説と随筆をもとに書かれたもので、
“寝ている間に見る脈絡のない夢のような”と表されているヘンテコなお話。
ヘンテコな話を
ヘンテコな役者たちが演じるのだから
どだいヘンテコなことになってしまうわけなのです。
眉尻がピコッとさがる可笑しみが、ほの切なさを引き連れてくる
セピア色したファンタジー。
んー。
なんやら余計わかりにくい?マリン的説明
まー、お芝居なんてもんは、結局のところ観にゃーわからんわけですわー。
ということでお許しを
関西小劇場界で常に注目を集め、一目をおかれながらも、
大竹野さんの無頓着で?くじら企画の集客力はからっきしだったらしい。
現に私がかかわらせていただいた作品も大盛況とは、、、、、、
ぎりぎり“作・演出 大竹野正典”と銘打てるこの追悼公演で、
ひとりでも多くの方に作品に触れてもらいたい。
欲張ったこといいますけれども、3作品通しで。
もうすぐ、本チラシが出来上がるまでの仮チラシが巷に出回る。
仮チラシは急遽のことで、元となっているのは
情報アップの時にブログに載せようと、アマノ雅広さん撮影の、
隅っこに大竹野さんがちょこっといる大好きな写真を使わせていただき、 ずっと出番を待っていたトップの画像。
“元”なのでアップしている画像とチラシはほんの少し違います。
仮チラシには『サラサーテの盤』作・演出に続いて“大竹野正典”と入ってます。
小寿枝さんから挿入の指示が入った時、私はちょっとだだこねました。
このチラシ全面を大竹野さんのプロフィールとした構成でいきたいと。
ここに“大竹野正典”と改めて入れると、『サラサーテの盤』からは公演告知になってしまうと。
まぁ、本文主体のブログに添付する画像でなく、仮チラシなのだから
公演告知なのは当たり前、わかりやすいことが第一だと、すぐに思いなおしましたけれども。
大竹野さんのプロフィールが“逝去”で終わってしまうことに、
びっくりするくらい抵抗感が湧いてきて、悲しくなってしまったんです。 大竹野さんのプロフィールはまだまだ続くんやー!!(号泣)、みたいな。
その思いを一番深く強く胸に抱き、信じているのは小寿枝さんなのにバカな私。
プロフィールの更新、実現させますよ。
強気発言苦手人種ですが
今回ばかりは思いっきり。
不安は数え上げればきりがない。
それは私に限らず、石川さんが老獪な古狸古狐の巣窟と称した
百戦錬磨のくじら俳優陣でさえ、まちがいなく同じでしょう。 大竹野さんはいない。
たとえいたとしても、姿は見えないし、声も聞こえない。
それでも「くじら企画にハズレなし」と言わしめきた以下の芝居なんて
上演するつもりはありません。
――――― カラン コロ カラカラカラ ―――――
賽は投げられた。
by 藍田マリン PR って、書くと愛妻・こずえさんに叱られそうな、何やら意味シンですが。
Piperの後藤ひろひとさんを皮切りに、
大大大勢の方が大竹野さんのことを書いておられるので、
こんな題名にしてみました。
大竹野さんは、常に“関西演劇界を代表する劇作家で演出家”という冠がつく方なので、“私の”とは、我ながら大きく出たものですが
鈴美さん曰く、「大竹野さんは私とマリンちゃんが大好き」だから
きっと許してくださるでしょう。
高熱出して昏々と眠っていた日です。
携帯電話に知らない番号から着信が。
「くじら企画の大竹野ですが、次回の舞台に出ませんか。
『密会』という作品の再演であなたには少女と主婦の2役をしてもらいたいと思います」 「は、はいっ!」
くじら企画に出してもらえるのなら木でもいい!
私は驚きつつも元気よく返事して、そして再び昏々と眠りました。
目覚めた時、当然のように
「へんな夢見た??」と思って携帯電話を確認すると、やっぱり知らない電話番号からの着信があって。
ぅ、わっ!夢、ちゃうやんかーーーーーーーー!!
頭にモヤがかかっていた電話の時よりも数倍驚愕したような気がします。
そりゃまぁ、そうでしょう、
大竹野さん率いる『くじら企画』は関西演劇界で知る人ぞ知る、な存在。
私みたいに端っこの方でほそぼそ~っとやってる役者からしたら、
雲の上の人、なんて言葉でも追いつかなかったのですから。
あの時は、私の演劇人生の幸運を全部使ってしまった、と大真面目に思ったなぁ。
さて、熱が下がって正気に戻り、考え込みました。
どういうルートで電話がかかってきたのか全くもってわかりません。
なにしろ大竹野さんと私は接点が皆無…。
以前、ラフレシア演劇祭で、くじら企画の『夜、ナク、鳥』(釘付けになりました)を観劇した後、たまたま感想を聞かれたことが唯一思い出されただけ。
?マークが飛び散ったまま迎えた顔合わせ、これまた関西を代表する、顔しか存じ上げない名優たちがついている席にちょこんと座るやいなや、大竹野さんが開口一番、
「くじら企画に20代の人が出るのは初めてです!」(←キッパリ)
顔がまっさおになりました
「やっぱり大竹野さんは私のこと何も知らん~!!」
私は小柄で、おまけに顔のパーツが中央に寄り気味(昔、誰かが鍋のふたみたいな顔と言うた。失礼なっ)いわゆる童顔ですが、その時すでにどっぷり30代。
少女役を仰せつかっていたマリン、顔合わせで降板か!!
ってか、台本見せていただくと、この役“木”どころかヒロインなんですけど…。
え、ぇええええええ~っ!?
とまぁ、大竹野さんとのご縁はこんなふうに結ばれ、
私はくじら企画のホームページ役者紹介末席に名前を連ねる今に至っているのです。
のちに、私に辿りついた経緯をうかがうと、
あてにしていた女優さんと予定が合わず困っていたところ
林純代さんが私の名前をあげて下さり、大竹野さんが「あの子だったらできそうやなぁ」
私が出演させていただいていた、同じくラフレシア演劇祭参加、
劇団ARK主宰の斎藤さんに電話番号を問い合わせてかけてくださったとのこと。
純代さんともほんの少し面識があっただけなので、
なぜ私を推薦してくださったのか、それは今でもちょっと不思議ですが。 条件が「少女と主婦両方できそうな役者」とのことだったので
神原さんとこで、永遠の微少女役?(あはは)で使ってもらっている舞台をお二人とも何作か観てくださっていたからやろか??
ところが、そんな役者選びの範囲を狭める条件「少女と主婦の2役」も、
最終的には再演とは名ばかり、全面改定、新作『密会』となったので、
メインであった少女役は台本から消えました。 もしも、最初から全面改定で主婦役を探していたなら、
候補者の間口は格段に拡がって、100%絶対に私に白羽の矢が立つことはなかったでしょう。 消えるわけはないのに、この偶然の連なりがふとしたはずみで消えてしまいそうな、時々そんな心許無い気持ちになります、と大竹野さんに言ったこともあったなぁ。
“出たいと思って出られる劇団じゃない”というフレーズを何人に聞いたことか。
名だたる先輩女優さん方にめいっぱい羨ましがられたし。
大竹野さんは変な役者が好きなんだそうです。
はい、私は今、思いっきり自慢話をしてるんです。
大劇作家・演出家の大竹野さん。
普段は正真正銘な?ただの酔っ払いおやじです。
ある夜の電車中、ぼんやりマナコで船漕ぐ大竹野さんに出くわすと
「おぅ。マリンちゃん。ちょっと。いこか」
と私を一杯飲み屋に連れ出し
「マリンちゃんと。二人で。飲むのは初め。てやなぁ…」
言い終わるか終らないかでテーブルにつっぷしてゴウゴウ寝て、
くにゃにゃになってどうしようもなく、
私から連絡を受け、かけつけたこずえさんに回収されていくような
飲んだくれおやじです。
でも一転、稽古場の大竹野さんといえば、それはそれはかっこよくて。可愛くて。
目の前で役者が繰り広げる光景を、鋭い眼光で刺し見ている時があるかと思えば、
東映まんが祭ですっかり心を鷲掴みされている子どもみたいに
自分の書いたシーンに心揺さぶられ、ハッ!だの、ウッ!だの、百面相していたり。
そんな大竹野さんを見ていると、楽しくて可笑しくてとても幸せな気持ちになるので、
出番でない時、目の端でちょろ見してクスクスをかみ殺しました。
大竹野さんの躍動する鼓動を、
くじら企画を、
ずっと捉え続けた写真家アマノ雅広さんの数々のモノクローム。
回ってきたアルバムには、
私が全く知らない頃の大竹野さんとくじら企画が燦然と輝いて。 どれも痺れるかっこよさだったけど、私は最後にあった写真がとても好きだなぁ。
ほとんどが壁?で、左下のカドッコにちょっとだけ顔のぞかせてるやつ。
真っ白の端っこにちょこっと写る大竹野さん。あの写真、ほしいなぁ。
最近は大竹野さんにお目にかかる機会が多く、
6月のあうん堂さんの公演では、
同じく観劇に来られていた大竹野さんの隣があいていて、 並んでお芝居を観ました。 打ち上げ一緒に行こうと誘っていただき、楽しい時間を過ごしました。
ほんの先日、元気さんの結婚式2次会でも同じテーブルに座って、
九谷さんと共に「『宮城野』よかったよ」って言ってくれたばかりじゃないですか。 あの日の帰りがけ、交わした会話が最後となってしまいました。
小心者の、私なんて、な私が言わないことを珍しく口にしました。
「大竹野さん、また私に似合う役、書いて下さいよ」
「“私に似合う役”て。」
と大竹野さんの隣にいた猪岡さんが笑いました。
一生懸命思い出そうとするけれど、その時大竹野さんがなんて言ったのか全然思い出せないんです。
きっと笑ってごまかしたんだと思います。
「“うん”って言ってくれてたなら、「約束したじゃないですか!」と怒って言えたのに、もう!」
響く読経の中で、ちょっと怒って大竹野さんにそう言ってみました。
出演させていただいたもう1つの作品、
『サラサーテの盤』での私のセリフがとても好きで、
あれは内田百閒さんの短編小説を軸に脚本を書かれたとのことだったので、
当時「引用したセリフですか?」と尋ねたら「いや、あれは自分で」と答えられました。
「ありゃ!大竹野さんってロマンチストなんですねー」と言ったら少し照れていました。
―――――人生の間尺は時間の長さではありませんわ
だからお義兄さんは なにも泣く事など無かったのですよ――――― 大竹野さん、
私もまた、なんにも泣く事なんてないんでしょうかね?
そりゃご冥福はお祈りしますけど、突然のお別れ、えらくつらくて泣いてはしまう感じです。
実は実感なかったりするんですが、そこは役者ですから、すぐに取り込まれてしまうんです。 |
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